基本 香水雑学

必ず知っておきたい 香水の種類について|香水・フレグランスの基礎知識

投稿日:2019年3月30日 更新日:

 

世界中に数万種類あると言われる、香水。

この記事では香水の種類について解説します。

 

せっかく付けた香水でも、選択を間違えると逆効果になってしまう事もあります。

香水の種類を理解し、周りに不快に思われない香水選びの参考にしてください。

 

香水の種類

数ある香水ですが、大きく分けると

 

・濃度=賦香率(ふこうりつ)

・香り

・容器

・香りの変化

 

と種類分けをする事ができます。

 

濃度=賦香率(ふこうりつ)による分類

パルファム

 

ココがポイント

賦香率(ふこうりつ)とは・・・

香水はいくつかの香料を混ぜ合わせたものを、蒸留水やアルコールで溶かして造られています。 この香料を溶かした割合のことを賦香率(ふこうりつ)といい、賦香率の違いによりそれぞれの特徴・持続時間などが異ってきます。

 

香水は、香料の賦香率と持続時間によって「パルファム」「オードパルファム」「オードトワレ」「オーデコロン」の4種類に大きく分けられます。

 

パルファム Parfum(P)

パルファム(パルファン)はフランス語で香水という意味です。

「パルファム」は香料の濃度が約15〜30%と高く、少しの量で香りをつけられるのが特徴です。

各メーカー最高品質の豪華な香りで、高級品が多く、調香師が香りをもっとも表現したものです。どのメーカーも「パルファム」を商品ラインの最上級フレグランスに位置づける傾向があります。

持続時間も約5〜12時間と長いので「朝つけてから夜帰宅するまで香りを持たせたい」という方におすすめです。

濃度が高いので付け過ぎには注意が必要です。

 

パルファムの代表的な香水

 

オードパルファム Eau de Parfum(EDP)

オード(オーデ)とはフランス語で「水の」という意味があり、香水においては「〇〇水」という意味や、「〇〇より若干薄い」という意味があります。

「オードパルファム」は「パルファム」より、香料の濃度が若干薄くなります。

「オードパルファム」の濃度は約10〜15%。「パルファム」ほどの濃さはないですが、香りの深みも十分に感じる事ができます。しっかりと香りがつけられる上に価格も安くなるため、使いやすいのが特徴です。

持続時間も約5時間程度あり、しっかりと香りをまといたい方にオススメです。

「オードパルファム」も十分濃度がありますので、付け過ぎには注意が必要です。

 

オードパルファムの代表的な香水

 

オードトワレ Eau de Toilette(EDT)

トワレには「身づくろい」といった意味があります。「オードトワレ」は「身づくろい水」という意味になり、普段の身づくろいに使うというところから来ています。

「オードトワレ」は持続時間が約2〜4時間と短めで気軽に使えるタイプの香水です。濃度も約5〜10%と控えめなのでさりげなく香らせることができ、日常生活で気軽に使用できる香水として人気です。

日本で販売されている香水はこの「オードトワレ」が多く、豊富なバリエーションの中から選ぶことができるのが魅力です。

香水初心者の方は、まずこの辺りの濃度からチャレンジしてみる事をオススメします。

 

オードトワレの代表的な香水

 

オーデコロン Eau de Cologne(EDC)

コロンは「ケルン」から来ており「ケルンの水」の意味で、1709年にドイツ・ケルンで世界最初に製造販売されたところからとられています。

濃度が約1〜5%でほのかな香りを楽しめるのが「オーデコロン」です。「オードパルファム」や「オードトワレ」と比べて香りが弱いため、初めて香水をつける方でも挑戦しやすいのが魅力です。

持続時間が約1〜2時間と短いのも特徴で、シャワーを浴びた後など香りでリフレッシュしたいときにも使えます。価格的にもリーズナブルですので香水初心者の方はぜひチェックしてみてください。

 

オーデコロンの代表的な香水

 

注意点

上記の分類が世界的に一般基準となっていますが、日本のメーカーによっては「オーデコロン」に「○○パルファン」と名付けるなど、分かりづらくなっているのが実情です。(規制が無いため)

香水の名称で決めるのではなく、賦香率を知った上で選ぶことをオススメします。

 

香りによる分類

レ・パルファン ルイ・ヴィトン

 

ひとつの香水には平均して50〜200種類もの香料が含まれています。香料の配合を少し変えるだけでも、全く違う香りに変化します。それらを組み合わせていくと無限の香りが出来上がります。

ここでは主にベースとなる香りを紹介します。

シトラス系

シトラス、レモン、オレンジ、ベルガモット、マンダリンなど柑橘系を中心にした香りのグループです。爽やかでフレッシュ、そしてアクティブな印象と清潔感があり、万人に好まれる香りでとても使いやすいです。ライトに香らせたい時に有効です。

例:CK ONE、4711、オーデコロン・エルメスなど

フローラル系

花の香りを基調にしたグループです。甘く華やかな香りが特徴で、癒しや安心感を与えてくれます。

単独の花を中心とした香りの、シングルフローラル系。例:ディオリッシモなど

複数の花の香りを感じる事ができる、フローラルブーケ系。例:ジョイ、レール・デュ・タンなど

合成香料をポイントに使用した、フローラルアルデハイディック系。合成香料を使用する事で今までのフローラル系にはなかった華やかさやセクシーさをアピールできます。例:アルページュ、シャネル5番など

オリエンタル系

アンバーやムスクなどの動物性香料やウッディ系香料を中心としたエキゾチックな香りのグループです。個性があり、官能的な雰囲気を作り上げます。爽やかさよりも大人っぽさを重視したい方はぜひチェックしてみてください。

例:オピウム、スカルプチャー、サムライ、エゴイストなど

 

グリーン系

植物の葉や茎を折ったときに感じるグリーン感や、森林を思わせる香りのグループです。ナチュラル系とも言われ、ユニセックスでハーバルな印象があります。落ち着きやリフレッシュといった印象があります。

例:インウイ、シャネル19番、ヴァンベール、ポロスポーツ、ロマンスメンなど

 

シプレー系

オークモス、パチュリなどの樹木系をベースにベルガモットなど柑橘系の香りを加えたぬくもりのある心地の良さが印象的な香りです。上品な香りでフォーマルなシチュエーションに最適です。

例:シプレー、ミツコ、ラッシュ2、ポロ、エンヴィ

 

フゼア系

ラベンダーやオークモス、クマリンをベースとした香りで爽やかさとセクシーさを持ちつつも落ち着いた香調でメンズ系に多い香りです。こちらもフォーマルなシチュエーションに合います。

例:エゴイストプラチナムなど

 

容器の種類

香水の容器は各メーカーとてもこだわりがあり、デザイン性も含め様々な物があります。

スプレータイプが一般的ですが、主に3種類存在します。それぞれTPOによって使い分けできますので検討してみてください。

スプレータイプ

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香水の中で最も一般的なのが「スプレータイプ」です。ノズルをプッシュするだけで手軽につけられます。プッシュするときの距離や回数によって香りの強さを調節しやすいのもポイントです。

バリエーションが豊富なので自分のお気に入りの香りに出会えます。

持ち運びたいけど大きさが気になる。そんな方は、香水を少量移し替えることのできるアトマイザーという容器に入れて持ち運ぶと便利です。

 

おすすめアトマイザー

 

ロールタイプ

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スプレータイプよりもコンパクトで、カバンやポーチ、ジャケットなどのポケットに入れて持ち歩きやすいのが「ロールタイプ」の特徴です。

ロールを転がすだけなので、場所や人目を気にすることなく使う事ができます。少しずつ塗ることができ、香りのつけすぎも防げます。ピンポイントに気になった所だけ香らせるという事もできます。

スプレータイプの香水を購入し、ロールタイプのアトマイザーに移し替えるという方法もあります。

 

ロールタイプのアトマイザー

 

ロールタイプの人気香水10選

 

練りタイプ

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ハンドクリームのように塗って香りをつけられるのが「練りタイプ」です。液体タイプに比べ練りタイプの香水の方が優しくゆっくりとほのかに香ります。さらに、香りが飛びにくく長時間持続するのも特徴です。

香水を付けることに抵抗のある方、ビジネスシーンなどで主張しすぎない香りを探している方に適しています。

ケースから手にとってぬるだけなので、人目を気にせず使えるのもポイントです。つけ直しも簡単。コンパクトなサイズが多いので持ち歩きに便利です。

練りタイプの香水・フレグランスは最近のトレンドになりつつあります。

 

練りタイプの人気香水10選

 

香りの変化

 

1種類の香水を使ったとしても、香りは時間の経過と共にグラデーションを描きながらどんどん変化していきます。

トップノート

トップノートとは、つけた直後から10分程度の香りで、香水の第一印象はこのトップノートの香りです。

香水をテスターする際の香りは全てトップノートの香りで、ここの香りで香水を選んでいる人がほとんどなので注意が必要です。基本的にトップノートに使われる香りは華やかなで印象深い香りをもってきます。しかしトップノートは15分ぐらいで香りが落ち着き、次のミドルノートの香りへと変化していきます。

 

ミドルノート

香水のボディと言われているのがミドルノートです。5分から10分程でしっかりした落ち着いた香りが肌全体を包み込んでいきます。つけた直後のトップノートで香水を選んだとしても相手に与える香りの印象はミドルノートになるので、覚えておきたいポイントです。

ミドルノートの持続時間は香水によって様々ですが、目安としては3時間から半日です。香水によって幅がありますので注意してください。トップノートの香りからミドルノートの香りへの変化は比較的分かりやすいと言われています。

 

ラストノート

ラストノートはベースノートやラスティングノートと呼ばれることもあります。ラストノートとは、香水の余韻を残す香りで、トップ・ミドルノートに比べ重たい香りが特徴的です。つけてから10~12時間たってから香る香りと覚えてよいでしょう。

ラストノートにもってくる香りで香水の持続性が決まるとも言われ、ムスクやウッドなどのウッディ系は持続力が非常に強く24時間たっても香り続けるものも中にはあります。

 

香水選びのコツ

周囲の人への影響も考えて香水をつける場合、香水をつけるタイミングはよい印象を与えたいその人に会う前の30分くらい前がよいでしょう。ミドルノートが本格的に立ち上がり香りが元気だからです。

しかし、香水は商品ごとに一番良い香り立ちが訪れる時間と、持続時間が違いますので、自分のお気に入りの香水でそのタイミングをある程度観察しておくことは、香水を効果的に利用したい人にとって、ちょっとしたテクニックです。

 

まとめ

以上が主な香水の種類分けになります。

良かれと思って付ける香水ですが、選択を間違えると逆効果になってしまう事もあります。

TPOに合わせた香水選びが重要です。

 

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